シリーズ「あなたへの手紙」第1回「義父母との同居/かみさまっているの?」


●シリーズ「あなたへの手紙」
第1回「義父母との同居/かみさまっているの?」

金光教放送センター


 皆様、おはようございます。
 世界遺産になった富士山と三保みほ松原まつばら、その美しい景色が楽しめる静岡県にある、金光教静岡しずおか教会の岩﨑弥生いわさきやよいです。早速ですが、30代の女性の悩みを紹介いたします。  

 「私は、長男の嫁ですが、主人の両親とは、別居していました。子どもが小学校に入学するのをきっかけに、両親も願っていますし、将来のことを考えて、一緒に住むことになりました。いずれはそういう日が来るかもしれないと、覚悟をしていましたが、いざその日が近付いて来ると、今までの生活のペースが崩されるかもしれないと思うと気が重く、また、どのように接していいのか悩みます」

 このような内容です。

 そうですね。御両親との同居でいろいろお悩みの方は多いのではないでしょうか。私は、結婚してから25年になるのですが、ずっと主人の両親と同居です。確かに、食事一つとっても、両親の好きなもの、食べたいものと、私たち夫婦や子どもたちとは好みが違ったり、両親がいろいろ心配してくれることが重荷になったり、窮屈になったりそういうことがいろいろありました。
 そんな時、私が尊敬する金光教の先生が、「自分のおむつを洗った赤ちゃんがいますか? 皆、親のお世話になって大きくならせて頂いています。お世話になったことに感謝し、今度は親のお世話をさせて頂くのが道理なのではないですか」とおっしゃいました。確かに、その通りですよね。
 でも、そういうと、嫁の方が一方的に世話をする側にいるようですが、最近、親のお世話をしているつもりでいたけれど、お世話になっていることの方が多かったなと思うことがあります。子どもたちに対して、私がつい感情的に怒ってしまっても、おじいちゃん、おばあちゃんが何でも受け止めてくれることで、逃げ場になっていたのかもしれない、とか。やっぱり、お互いに世話になり合う関係なんですね。
 他にもいいことがたくさんありますよ。私が、大変そうだなぁと思うと、夫が協力してくれたり、子どもたちが手伝ってくれたり。何より、子どもたちが、おじいちゃん、おばあちゃんに優しい姿をみると、本当に伝えたいことが自然に伝わった、そんな気がします。きっと、あなたが親を大切にしているその姿は、子どもさんがしっかり見ていてくれると思います。
 今は、いろいろあっても、それが一緒に暮らすということなのかなと思うのです。価値観の違うものが同じ屋根の下で、くっついたり離れたりしながら、良い距離感を見付けていくように思います。不安はあるかと思いますが、初めから、「生活のペースが崩れる、気が重い」と、決めて掛からずに、時間を掛けてみたらどうでしょうか。

 次は、東京都にお住まいの5歳のけいくんから、

「かみさまって、ホントにいるの?」

 このような質問です。

 圭くん、質問ありがとう。私の子どもも、圭くんと同じ5歳くらいの時、同じようなことを質問してきました。
「かみさま、かみさまっていうけど、どこにもみえないじゃん、なんにもきこえないじゃん、かみさまってほんとうにいるの?」ってね。その時、私は「神さまはね、心の目で見て、心の耳で聞くんだよ」と言って、あるお話をしました。
 「交差点におばあさんがいました。Aさんは、何も気が付かず通り過ぎていきました。Bさんは、交差点の所におばあさんがいるなと気がつきましたが、そのまま通り過ぎていきました。Cさんは、おばあさんが交差点で、向こうに渡ろうとしている。危ないから一緒に渡ってあげました。
 このお話で、おばあさんが全く見えなかったAさん。見えたけど困っている声が聞こえなかったBさん。おばあさんが見え、困っているおばあさんをCさんは助けてあげられたよね。Cさんは知らない間に、『神様が助けてやってくれ』と言った声を聞いたのかもしれない。おかあさんはね、Cさんのようになって欲しいなと思っているの。その心の目や心の耳は、すぐには出来ないの。毎日、神様とお話して仲良くしていると出来てくるんだよ」と話しました。
 圭くん、分かったかな? きっと圭くんも心の目、心の耳を大切にして過ごしていったら、「あ~、神様本当にいるなあ」と思える日がきっと来ると思います。圭くん、質問ありがとう。
 さて、子育て真っ最中のお父さん、お母さん。今の子どもたちは、人間関係も複雑になり、いろいろな事件を耳にする度に、大変な世の中を生きているなと実感します。毎日、元気に学校に行けるだけで、すごいことだなあと私は思うのです。
 そういう中、お父さん、お母さんの悩みも多いのではないでしょうか。そんな時、是非お近くの金光教の教会においで下さい。悩みを聞かせて頂きます。そして、子どもたち一人ひとりにあった子育てを一緒に見付けていきましょう。
 神様から頂いた、未来の宝の子どもたち。豊かな心を持って、世の中のお役に立つ子どもに育つことを共に願っています。

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