シリーズ「あなたへの手紙」第1回「①理不尽な上司/②環境問題」



●シリーズ「あなたへの手紙」
第1回「①理不尽な上司/②環境問題」

金光教放送センター



 おはようございます。私は福岡県北九州市にあります、金光教北九州八幡きたきゅうしゅうやはた教会の野中のなか正幸まさゆきと申します。
 最初に、30代男性からのご相談です。

 「会社に就職し、早5年。最近、直属の上司が変わり、折り合いが悪く、何かと摩擦があります。自分にばかりしんどい仕事を回し、失敗するとみんなの前で叱責(しっせき)されます。どう付き合っていけば良いか分かりません。なるべく距離を置きたいのですが、直属の上司なので難しいです。どうしたら気持ち良く働けるでしょうか」

 このような内容です。

 自分にばかりしんどい仕事を回され、皆の前で叱責される状況というのは、詳しくお聞きしないと分かりませんが、あなたの成長のための叱咤しった激励というレベルを超えているように思います。辛抱や我慢をしすぎていないでしょうか。とても心配です。
 私の知り合いの金光教の信奉者の方も、上司が理不尽に怒ることに悩んでいました。この方は、どうしようもなくなって、教会で先生に相談しました。
 先生は、「上司からされたこと、言われたこと、全てを、自分で溜め込まずに教会で私に話してください。神様へ向かって全て吐き出す気持ちで話してください。私もあなたのことをいつも願っています」とアドバイスしてくださり、それを実行しました。
 全てを話し、お願いしていくことで、心を落ち着けて仕事ができるようになってきました。いつの間にか、上司のことも「どうか、心を落ち着けて仕事ができますように」とお願いするようになってきました。
 それを続けるうちに、その上司が、自分自身の悩みや思いをその方に打ち明けてくるようになったんです。上司は仕事のプレッシャー、不安が原因で理不尽な怒りとなってしまっていたようです。
 今度は、上司の話をしっかりと聞き、教会でそのことをお願いするようになりました。その後、上司からは行き過ぎた行動への謝罪もあったそうです。
 教会で全てを話し、お願いしていくことで、心の落ち着きを得て、どうすべきかが少しずつ見えてくるのではないかと思います。「これはパワハラなので、しかるべきところに相談すべき」となるかもしれない。先の方のように、上司自身、心の弱さを自覚していくことになるかもしれない。
 自分の中だけで悩んでも行き詰まってしまいます。さらに人間関係の問題は簡単なものではなく、複雑で、解決方法も一様ではありません。
 自分の中に溜め込み、全て抱え込まず、話していくことをされてはどうでしょうか。金光教の教会で、先生があなたのお話をしっかりと聴いてくれます。もし気が向くようでしたらお近くの教会を訪ねてみてください。どうかあなたと上司、また会社全体が良いほうへ行くことを願っています。

 続いて、70代女性の方のご相談です。

 「地球環境汚染が悪化しているといわれます。私には孫がいますが、未来の世代が安心して生きていける地球を受け渡していくのは、今を生きる私たちの大切な役目だと思います。そう思いつつも、つい便利で快適な生活にいや応なく流されています。また、私一人が取り組んでも、世の中は何も変わらないのではと思い、気持ちと行いがかみ合いません。環境問題にどう取り組めばいいのでしょうか」
 
 このような内容です。

 現代の私たちの生活は、どうしても知らず知らず、天地自然を汚してしまっている生活です。ではどうしたらよいのでしょうか。
 金光教では、この天地全体が神様、ご神体とされ、天地の恵みを頂いて、生かされていることにお礼を申し上げる心を大切にしています。
 私が子どもの頃の記憶ですが、私の祖父は、お風呂に入る前に湯船に向かい、柏手かしわでを打っていました。父もまた同じようにしていました。
 「人間の力だけで、水もお湯も出来ない。天地の恵みを頂いて今日もお風呂に入り、一日の疲れを取ることができる」。そのように、柏手を打ってお礼をしていたのです。
 このような思いは受け継がれ、私も子どもたちとお風呂に入る際、柏手を打ち、お礼をすることを大事にしています。
 地球環境の危機について、考えたり教えたりすることはもちろん大切ですが、その前に、この天地の恵みを「使わせていただいている」「ああ、ありがたい」という思いを子どもさんらと一緒に実感することが大事だと思います。
 しかし今の時代、物も食べ物も豊富にあり、なかなか実感するのは難しいかもしれません。私は子どもたちと、「きれいなお水がなかったらどうなる」「空気が汚くなったらどうなる」など、どういうことになると困るのか話をします。今、当たり前のように思っていること、行っていることが、実はありがたいことなのだと気付くきっかけになるかもしれません。
 そうやって、天地の恵みのありがたさが実感できれば、「しないといけないから」ではなく、自ずと大切に使う心になっていくのではないでしょうか。決して一人取り組んでも意味がないわけではありません。一人のそういう思いが家族みんなに広がり、後世へも伝わっていき、天地自然を大切にする生活を、みんなで送れるように願っています。

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