シリーズ「あなたへの手紙」第2回「①近隣トラブル/②息子にイライラ」



●シリーズ「あなたへの手紙」
第2回「①近隣トラブル/②息子にイライラ」

金光教放送センター



 おはようございます。大阪府・金光教おおとり教会の工藤由岐子くどうゆきこと申します。
 今日の最初のお悩みは、32歳の専業主婦、さおりさんという方からです。

 「私は住宅街に住んでいますが、お隣の人との折り合いが悪く悩んでいます。例えば、うちの庭の木の葉っぱが、隣の家の前に落ちると、クレームを付けられます。また、子どもの声がうるさいとか、とにかく何かと文句を言ってくるのです。だけど、お隣だから、ケンカはしたくありません。どう向きあえば良いのか、何かアドバイスがあれば教えてください」

 このようなお悩みです。

 そうですか。お隣からいろいろと文句を言われて、さおりさんは、ずっと辛抱なさっているんですね。普通なら、売り言葉に買い言葉となりがちですが、ケンカはしたくないというお気持ちでいらっしゃって、お優しい方だと思いました。お話の中に、落ち葉のことがありましたね。
 実は私の家も、さおりさんのところと同じで、庭の木の葉っぱが、隣の家の前に落ちることがあります。気付いたら掃除はしていますが、もしお隣に我慢させているとしたら申し訳なく思いますので、私は時々お隣に、野菜や果物をおすそ分けしています。そうするとお隣さんは笑顔になり、私自身も良い気持ちになるのです。コミュニケーションが取れていますと、人間関係は円滑にいくように思います。
 さおりさんの場合は、やりにくい面もあるかもしれませんが、お隣さんの様子を見ながら、さおりさんができる範囲のコミュニケーションを取ってみてください。その際、「こんにちは」というあいさつも大事だと思います。これは、するのとしないのとでは大違いで、返事がなかったとしても、声を掛け続けていると、何か変わってくることもあるかと思います。
 さおりさんが思い付くことをやってみましょう。あなたなら、きっとできます。私も陰ながら応援していますね。どうか、お隣の人と都合良くコミュニケーションが取れて、お互いに心が落ち着き、気持ちの良い生活ができますようにと、お祈りしています。

次に紹介しますのは、41歳の主婦、ひとみさんという方からのお悩みです。

「私には、中学2年生の息子がいますが、宿題や提出物を煩わしく思い、いつも後回しにするのです。間際になって困っている様子で、毎回毎回、『なんで早くからしておかないの!』という親子げんかになり、親も子も疲れます」

 このようなお悩みです。

 ひとみさんは、お子さんのことを心配なさっているんですね。お母さんですもんね、お気持ちよく分かります。
 実は、私自身が昔、間際にならないとできないタイプだったんです。嫌なことからつい逃げてしまって、どこかで、何とかなると思っていたのかもしれません。両親はそんな私に、ハラハラしていたと思います。
 結局のところ、本人は本当の意味で困っていないんです。大人になって社会に出ますと、ギリギリに物事を進めていましたら、職場や人に迷惑を掛ける場面も出てきます。まあ、学生の間は人に迷惑を掛けるというより、自分が損をするだけのことが多いですからね。
 私の経験からいいますと、このギリギリの癖は、簡単には直りませんでした。でも、心配しないでくださいね。時期が来ましたら、必ず直りますから。直るというより、変わるんです。私も昔と変わりました。間際ではいけないというのを、ちゃんと分かる時が来ます。大丈夫です。
 ただ、今はお子さんは思春期に入っていますので、接し方を変えましょう。頭ごなしに息子さんを叱らず、頑張ろうねと応援してあげるようなスタンスが良いかと思います。息子さんはきっと、自分でも、間際にするのが良くないというのを、頭では分かっているはずです。それでもできないので、もどかしく思っているんじゃないでしょうか。その上に、周りからやかましく言われますと、ストレスがたまります。また、ひとみさん自身も、叱ったら余計にイライラしませんか。言ってプラスになることがあればいいですが、かえって親も子も疲れるだけですよね。でも、そばで見ていると、つい口を出したくなるのも分かります。それも親の愛情だと思いますが、そこはできるだけ我慢しましょう。
 子育てというのは、なかなか辛抱がいることです。私も子育ての経験をしていましたので、お気持ちがよく分かります。どうでしょう。もしよろしければ、教会にお参りしてみませんか。お話を聴かせていただきますよ。そこでしゃべって発散して、イライラを置いていったら、気持ちが落ち着くかもしれません。そうなればきっと、息子さんに対しても冷静になれます。お母さんの気持ちに余裕ができますと、子どもさんにも良い影響を及ぼすと思います。息子さんのこれからの成長を楽しみにされて、どうぞ、見守りながら子育てをしてくださいね。私も応援しています。

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